三本足の犬

角の花屋で。

学校の近くに三本足の犬がいる。
後ろ足が一つないのだ。
首輪なんてしてなくて、家も持たない野良の犬だ。


彼は上手く歩く。
そんで時々ぴょんぴょんはねながら走ったりする。


最初は痛々しそうに眺めていた私だけど、
彼のおかげで一本足になっても上手く歩ける気がしてきた。
例えはあまり良くないけれど。


ただ、何かがあって、私が何かあるものを失ったとしても、
上手く歩ける日は来るのだろうと思えた。


強いけど弱い。
弱いけど強い。
と思った。