幸せの寡黙

幸せさん、貴方はそんなところにいたんですね。


インディアンは教えてくれた。
幸せは常にそこにあると教えてくれた。
バスを待つ時間ですら充実していると教えてくれた。
目の前に色んなものがあふれかえっていると教えてくれた。


遠くで明かりがついた電車が走っている。
酔っ払いながら自転車をこぐ。
夜な夜な友達のうちへ行ったり、ビデオやさんへいったり、ドライブしたり。
仕事の帰り道にわいわいいいながら帰ったり。
家族と冗談をいいながら過ごしたり、桜のつぼみを見ながら犬と話したり。


そんなところにいた。
ありふれた毎日にそれらがいたのは知っていたけど、
実感するまでに至るのはなかなかコンディション加減が必要。


ああそんなところにいたんですね、って私は思う。