あるところ

私たちは今あるところにいる。
私はそのあるところが愛しい。
今までずっとあるところまでは行かず、その前でとまっており、でもその前も私は好きだった。
今は今で、このあるところは私にとってとっても心地がいいのだ。
心苦しくなんてことにはならず、もしくは無意識に、潜在化で意識的に避けているのだと思うのですが。
バランスがとれなくなるのは嫌だし、崩れてったり、気が付かぬ間に、今にもちぎれてしまいそうな糸になるのは嫌だ。
もしちぎれるとしても、血の通っている血管を両サイドから引っ張り、のびきって耐え切れなくなった瞬間、派手に血が吹き出る方がいい。
なんとなくのむなしさが残るのはまっぴらごめんだ。
そういえばあった形だとか、そういえばあるところから遠ざかっていたとか、そんな風にはしたくない。


でも結局は地球の軌道にのっとって進む。
軌道を外れるようなことはない。
何かしら星が頭上に降り注ぐなどがない限り。
ちなみにやっぱりプラス思考でいたいので、それがどのようになったにしろ私たちは上手くやってけるのだと思う。
そしてあるところは移動するけれど、移動してもあるところはある。
あるところが一番いいと思うのだろう。