俺達友達だろう!?

飲み屋のシェフがこう言った。
「俺達もう友達じゃねぇか!?違うか?そうだろ?」
って。
ああなんて台湾人らしい。
男前だぜお兄さん。
私は台湾人のそういうところを愛している。


今夜のアフター9はちょっと違った。
友達にバーに連れてってもらって、シェフの作った料理を食べて、
小一時間ばかりシェフとダーツ。
そして帰り際に「友達じゃねぇか。」と彼は言ったのだ。
そして
「だからずっと台湾に住め!」
と彼は真剣な眼差しで言った。
いや〜なんて台湾人らしい。
私がうんと言うまで返してくれないから
私は仕方がなく
「うん。」
と嘘をつく。
ああ私はやっぱり日本人だ。


いつかの昼下がりに彼も言ったっけ。
「俺達友達だろう!?」
って。
私は、
「え、あ、うん!」
と笑顔を作って見せた。
なんて日本人らしい作り笑いなんだ。


でも私は心底嬉しかったのだ。
最近ようやく人間の文化の壁、文化の違いが手に取るようにわかるようになってきた。
時には跳ね返されたり、感動したり。
そして今日の出来事はこんな感じだった。