あしぶみ

youchi2006-02-25

今朝、重いドアを開けると春だった。
私以外の通行人には、ただただ晴れた休日だったはずだ。


こんな晴れたいい日和の日は。
レジャーシートを芝生の上に広げて寝転がってラジオでも流しながら。
バトミントンしたり、お喋りしたり、本読んだり、サンドイッチ食べたり。
魔法瓶に暖かい飲み物を入れて。
ごろごろしたり、昼寝したりしたい。


旅立つ前の準備段階として今私はここにいるのだけれど。
じたばたとあしぶみをしている。
はやく前に行きたいけれど。


友達の部屋を覗くともう準備は整っている。
もう既に壁にぶつかってもがいている。
彼もまたあしぶみをしているのかもしれない。
でも私はそのあしぶみが羨ましくって仕方がない。
はやく、私もそのあしぶみを踏んで。


あせってはいけない。
居座ってもいけない。
ゆっくりゆっくりでもいいから私のあしぶみを踏めばいいのだ。
よそ見をしながらなんて、あしぶみは出来ない。
忘れさっていった私のあしぶみたちにはもうしがみついていられない。
だから私はあのあしぶみが羨ましくなったのだ。


ずーっと遠くにも彼らはいるのだろうか。