漬け物石

きっとパンドラの箱の蓋の上には漬け物石がのってたんだと思う。
受け止めきれなくて、整理しきれてなくって、
開けてみたら、まさかこんなことになってるだなんて思ってもみなかった。
今まで不思議と想像すらしなかったこと、感じて来なかった気持ち。
それらは頼んでもいないのに、腐らないで残ってた。
腐ってくれてて良かったのに。そんなもん。って思うけど。
でもきっとこれが最後なんだろうな。こんな風に思う最後の日々なんだと思う。
一度開けてしまうとびっくりする程溢れかえっていたけど。
玉手箱の煙のように、一瞬目の前が見えなくなるけど。
確実に月日は流れていて、歳を重ねた私が居て、あの頃には戻れない。
私の甘くて苦い青春は確実に終わったんだと思う。